日本の住宅には床の間は付きものである。一個建ての住宅はもちろん、最近のマンションでも床の間のない住宅というのはまだ数少ない。かつて東京で住宅公団が住宅を建て始めたばかりのころ、我々がその住み心地について意識調査をしたことがある。その結果によると、公団住宅というものは何となく住み難いという結論が出た。もちろんそれまで鉄筋の住宅に入ったことのない人であるから、そのような結果になることは予測されていたのである。
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その理由を調べてみると、どうも床の間がないからだということになった。ほとんどの人たちの意見として、やはり畳の室に一部分ぐらい小さくてよいから床の間がほしいということであった。どうしても床の間がないと部屋の中心がないみたいで落ち着かないという。